ある日ハムスターを見ていたら、何だか目の周りが赤く腫れたように見えた時がありませんか?
ハムスターの目はぱっちりしていてとても可愛いのですが、病気を起こしがちな箇所でもあります。
放置すると最悪失明するだけでなく、命に関わる可能性もあるため、早めの対応が必要です。
今回は、ハムスターの目の病気について見ていきたいと思います。
ハムスターの目が赤くなる原因
ハムスターの眼球は、一部の種類を除き真っ黒です。そして、目の周りやまぶたは、体毛と同じ色をしています。
例外として、最初から赤目のハムスターをアルビノと言います。アルビノの場合、眼球が赤いだけでなく、目の周りもやや赤みがかっています。(肌の色素が薄いため。)
アルビノを除き、他のハムスターの場合、トラブルが生じない限りは、目や目の周辺が赤くなることはありません。
ハムスターの目やその周辺が赤くなっている場合、主に2つの原因に分かれます。外因による炎症か、物理的な怪我です。
ハムスターの目の炎症
皆さん、寝不足や目の擦りすぎで、目が赤くなった時はありませんか?
人間も体調不良やトラブルにより目が赤く血走ることがあります。目の充血、結膜炎などと言われる症状です。
これは人間固有の病気ではありません。ハムスターも同様で、目に炎症が起こることにより、目やその周辺が赤くなります。炎症を起こす原因も様々です。
細菌・ウイルス
飼育環境が不衛生な場合、細菌やウイルスなどが目に入り、炎症を起こす場合があります。細菌によっては炎症が生じるだけでなく、ものもらい(麦粒腫)が発生する時もあります。
細かなホコリや粉
室内へ散歩に出す場合、私たちが想定していないような箇所へも入り込みます。いつも綺麗な部屋でも、家具の裏はホコリや粉塵などが積もっている場合があり注意が必要です。
ハムスターの目やにの記事でも書きましたが、異物が目に入ることで炎症と同時に赤い目やにや涙が出る場合もあります。
アレルギー
目の周辺が赤くなっているだけではなく、濡れている・ただれている場合、アレルギーの疑いがあります。
人間の場合、目でアレルギー反応というと花粉症を想像する人が多いと思いますが、ハムスターの場合、アレルギーは命に関わる重大な病気です。
ハムスターの脱毛の記事でも書きましたが、早急に対処する必要があります。
ハムスターの目の怪我
ハムスターは人間とは違い四速歩行のため、顔や頭を物にぶつけやすい生き物です。目を怪我する要因は主に二つあります。
落下による打撲
一番多い怪我のパターンです。金網ケージでのうんていからの落下、二階建てハウスからの落下、脱走に失敗した時の落下、散歩中の落下など、シチュエーションは山のようにあります。
落下時に目を打ち付けると、眼球打撲となり、まぶたに腫れが起きるだけではなく、最悪の場合目が開かなくなったり、逆に閉じなくなったりします。出血・眼球突出などを引き起こすこともあります。
今回は目のトラブルをテーマに書いていますが、目のトラブルだけではなく、骨折、捻挫、打撲などのトラブルにもつながるため、落下には注意が必要です。
突起物への衝突
ハムスターは鼻と耳は鋭敏ですが、目はそこまで良くありません。そのため、全力でダッシュ中に物にぶつかると、落下時と同様に怪我をすることがあります。
ケージ内は住み慣れた環境のため大丈夫な場合がほとんどですが、散歩中は予期せぬトラブルが発生しないよう注意してください。
目や目の周辺が赤くなる原因は以上です。
これ以外にも、ハムスターの風邪やハムスターの下痢などの体調不良によっても目が赤くなる時があります。体調管理のサインとして、見過ごさないようにしましょう。
それでは次に、治療法について見ていきましょう。
ハムスターの目が赤くなった時の治療法
ハムスターの目はとても繊細な箇所です。そのため、私たちのような素人が治療できる箇所ではありません。
大事に至る前に、お医者さんへ連れて行くことを強くおすすめします。
医者に連れて行ける場合
お医者さんへ行くとお薬が処方されます。医師の指示に従って投薬してください。お医者さんへ行くときのポイントです。
治療費
他の動物も同様ですが、目の炎症の場合、目薬・点眼薬(抗生剤)が処方されるケースが多いです。
治療費は診察費も含めて2000円~3000円前後です。(地域によって前後します。)
目の怪我で止血剤が必要になる場合、上記からもう少し料金がかかります。
また、ものもらいの膿を出す等、眼球やまぶたへの外科治療が必要な場合、さらに料金がかかります。
症状や診察によって治療法が変わるため、医者に行く際はある程度余裕を持ってお金を準備しておきましょう。
点眼の注意
目のトラブルは炎症や怪我など様々な原因がありますが、治療に関してはほとんどの場合、目薬・点眼薬が処方されます。
点眼薬をハムスターに与えたいと思っても、性格によってはハムスターがなかなかじっとしてくれない時があります。
点眼する際は、誤って目に接触しないように注意してください。また、無理やり点眼するのではなく、落ち着くタイミングを見計らって点眼しましょう。
点眼を嫌がられないための工夫
ハムスターは水気を嫌います。中には、どうしても点眼を嫌がる子もいるでしょう。
そのような場合は、点眼するたびに好物を与えるようにしてください。もちろん太らない程度にです。
人間の場合でも、注射をがまんしたらおもちゃ買ってあげるといったように、ご褒美でごまかす時があると思います。ハムスターも同様で、点眼すると餌がもらえるというように覚えると、抵抗しにくくなります。
現金なものですが、お互いのためにこういった工夫はとても大事です。
医者に連れて行けない場合
とはいえ、お仕事をされている方の場合、すぐにお医者さんへ連れて行くことは難しいことも多々あります。また、症状が比較的軽く、ほんのり赤い気がするだけという方もいるでしょう。
そのような場合は、次の予防法を実践していただき、様子をみてください。
ただし、炎症・怪我いずれの場合も、お医者さんに見せた方が早く確実に治ります。あくまで治療法ではなく予防法ですので、医者にいくかどうかは十分考慮の上決めてください。
ハムスターの目が赤くならない予防法
基本的には脱毛の時などと同様で、細菌・ウイルスをなくすことに気を配る必要があります。また、怪我を防ぐようなレイアウトにすることも重要です。
予防法について見ていきましょう。
ケージの清掃
一番の予防法は、飼育環境を清潔にすることです。ケージとグッズを全て洗浄(水洗い・洗剤・熱湯などケージの形状に合わせて使用)した後、十分日干しして、滅菌しましょう。滅菌したら、床材を新品に交換し、トイレ砂も新しい物に入れ替えます。
ハムスターは自分の匂いをケージ内につけて安心する生き物です。そのため、ケージ内のものを全て綺麗にすると若干戸惑う場合があります。
ここまで徹底した掃除を毎回行う必要はありませんが、予防として定期的に行うようにすると良いでしょう。
目と目の周辺に触れない
私たちがハムスターと戯れて遊んでいると、頭を撫でたり体の毛を整えてあげる時があります。この際に、目の周辺に触らないようにしましょう。
手を十分洗った後であれば比較的大丈夫ですが、それでも人間の手には様々なものが付着しているので、十分注意してください。
落下・衝突防止
怪我を防止する環境を作りましょう。金網ケージの記事でも書きましたが、まずは金網ケージは止めた方が良いです。落下の危険があります。
それ以外にも、二階建ての形状のケージや高く登れるはしごなどのグッズはおすすめしません。高さではなく、広さを重視したケージを選ぶようにしてください。
また、グッズはたくさんケージ内に入れれば良いというものではありません。特に遊具は場所を取るため、定期的に入れ替えるようにして物を減らし、衝突を防ぐようにしましょう。
散歩に注意
ハムスターのケージを綺麗にしても、外の世界は雑菌がいっぱいです。散歩に出す際は、家具裏や家具下などへ入らないように間仕切りをしてから散歩させましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回はハムスターと目について見てきました。
今回のまとめです
・ハムスターの目が赤い原因は、炎症や怪我
・治療法は目薬や外科治療
・予防は清掃とレイアウト変更
・散歩に注意!!
今回も長文になってしまいました!ここまで読んでいただきありがとうございます!
次回はハムスターの鳴き声です!病気の見分け方をチェックしてください!