夏に旬を迎えるトマト。みずみずしい食感とジューシーな甘さで人気のある緑黄色野菜です。
トマト単体だけではなく、トマトジュースやトマトソースとしても頻繁に食卓に登場します。
身体に良いと言われているトマトですが、ハムスターに与える際は注意が必要です。
水分が多いため、大量に与えると下痢になる恐れがあります。また、葉や茎、未成熟な緑色の果実部分には中毒成分トマチンが含まれているため、何も考えずにトマトを与えると危険です。
今回は、ハムスターのトマトの与え方について詳しく見ていきましょう。
トマトの栄養と安全性
まずはトマトの栄養と安全性について確認しましょう。
トマトの栄養価
トマトが赤いのはリコピンという栄養素がぎっしり詰まっているからです!トマトの栄養は以下のようなものがあります。
リコピン
天然の色素であるカロテノイドの一種。トマトの赤色はリコピンの赤色です。
リコピンは抗酸化作用があり、老化の防止、動脈硬化の抑制などの効果があるとされています。
13-oxo-ODA
13-oxo-ODAは、2012年に京都大学で発見された成分です。
脂肪を燃焼させる遺伝子を増やす効果があるとされています。
β-カロテン
リコピンと同じカロテノイドの一種ですが、体内でビタミンAに変換されます。目や皮膚の健康維持に役立つ栄養素です。
ビタミンC
あまり知られていませんが、トマトにもビタミンCが含まれています。ビタミンCはコラーゲンの生成を助ける他、目や皮膚の健康維持をしてくれます。
トマトの安全性
トマトにはトマチンという危険な成分が含まれています。
危険な部位と適量を覚えていれば比較的安全な野菜ですが、無計画に与えることはやめましょう。
トマチン
トマトの葉・茎・未成熟な緑色の実にはトマチンという成分が含まれています。
トマチンはジャガイモの芽に含まれているソラニンの類似成分であるアルカロイド配糖体です。
トマチンは抗菌・殺虫成分があり、ハムスターにとっても有害な成分です。人間が食べても有毒であると言われています。
ハムスターにトマトを与える際は、葉・茎・未成熟な緑色の実は与えないようにしましょう。
水分量が多く、下痢の可能性も
トマトは100gあたり94gが水分でできています。実に94%が水分です。ほとんど水分と言って良いでしょう。
トマトを頻繁かつ大量に与えるとハムスターが下痢になる恐れがあります。
トマトを与える際は、適量と頻度を守って与えるようにしてください。
トマトの適量と頻度
トマトをハムスターに与える際は、適量と頻度に気を付ける必要があります。
トマトの適量
トマトの適量は、5mm角~1cm角です。
ドワーフハムスターの場合5mm角、ゴールデンハムスターの場合1cm角を目安にしてカットしてください。
両手で持って食べれる大きさに留めるようにしましょう。
トマトの頻度
トマトを与える際の頻度は、週一回以下です。
間隔を開けて与えるようにして、毎日与えることは控えてください。
主食として与えるのではなく、おやつ又は副菜として与えるようにしましょう。
また、トマトを与える前後にハムスターの糞を確認して、体調が崩れていないかどうかも確認するようにしましょう。
ハムスターのトマトの与え方
ここからは、具体的なトマトの与え方を見ていきましょう。
トマトを与える手順
熟したトマトを用意する
未成熟なトマトにはトマチンという危険な成分が含まれています。
しっかりと熟した赤いトマトを購入するようにしましょう。
トマトの葉・茎を取り除く
購入したトマトの葉と茎を取り除いてください。
未成熟な実と同様にトマチンが含まれているため、絶対に与えてはいけません。
トマトを水洗いする
トマトをサッと水洗いしましょう。
野菜を与える際は水洗いを必ずするようにしてください。
人の手が降れていたり、農薬が付着している可能性があります。
トマトの水気を切る
水洗い後、水気をサッと切りましょう。
水分量が多いため、余計な水気は取り除いておくとより安全です。
水気を切る際は、キッチンペーパーを使用すると良いでしょう。
トマトを適量にカットする
水気を切ったら、適量サイズにカットします。
実際にカットしてみると5mm角~1cm角は想像以上に小さいと思いますが、ハムスターにとっては十分な大きさです。
種を取り除く
トマトの種にはトマチンは含まれていませんが、種は消化に悪いため取り除いた方が無難です。
カットした後、果実部分のみを与えるようにしましょう。
食べ残したトマトはすぐに取り除く
生のトマトは傷みやすい野菜です。
ハムスターがトマトを食べ終わるまで様子を見て、食べ残したトマトはすぐに取り除くようにしてください。
トマトを与える際の危険な行為
トマトを与える際は、以下の行為をしないようにしましょう。
調味料は使用しない
カットしたトマトは生で与えましょう。
塩やマヨネーズなどをかけてはいけません。塩分や油分過多になります。
トマトジュースは与えない
トマトでできたジュースは与えてはいけません。
トマト100%のジュースでも、トマト以外の添加物が多く含まれています。
ハムスターにとっては過剰な成分なので、健康を損なう可能性があります。
葉・茎・未成熟な緑色の実は与えない
有毒成分トマチンが含まれるトマトの葉・茎・未成熟な緑色の実は絶対に与えてはいけません。
健康被害がどうしても怖いという方は、トマト自体を与えない方が無難です。安全な他の野菜を与えるようにしましょう。
ハムスターのミニトマトの与え方
トマトだけでなく、ミニトマトをハムスターに与えてみたいと思う方も多いのではないのでしょうか?
トマトとミニトマトの違いを確認しましょう。
ミニトマトは栄養が豊富
ミニトマトはトマトよりも小さいサイズですが、トマトと比較すると栄養が多く含まれています。
ミニトマトの水分量は91%となっており、水分量が低い分果実部分が多く、その分だけ比較的栄養が多くなっています。
ミニトマトの注意点もトマチン
ミニトマトにも、葉・茎・未成熟な緑色の実にはトマチンが含まれています。
ハムスターに与える際は、トマトと同様に、葉・茎・未成熟な緑色の果実は与えてはいけません。
また、トマトよりは水分量が低いとはいえ、他の野菜と比べると高い水分量のため、与えすぎによる下痢にも注意しましょう。
ミニトマトの与え方はトマトと同じ
ミニトマトを与える際の手順と適量・頻度はトマトと同じです。
適量と頻度を守って小さくカットしてから生で与えてください。
ミニトマトだからと言って、そのまま丸々与えることは控えましょう。
小動物用ミニトマト
ミニトマトには、小動物用にフリーズドライ加工されたものが販売されています。こちらです。
フリーズドライ加工により、生の状態よりも水分量が少なくなっています。
より安全にトマトを与えてみたいという方はこちらを試してみてください。
ハムスターのトマトの与え方のまとめ
いかがでしたか?今回はハムスターのトマトの与え方について見てきました。
今回のまとめです!!
1:トマトの栄養は、リコピン・13-oxo-ODA・β-カロテン・ビタミンCなど
2:トマトの安全性は、葉・茎・未成熟な緑色の実にトマチンという危険な成分がある。水分量が94%と高く、下痢の恐れもあるため注意が必要
3:トマトの適量は5mm角~1cm角
4:トマトの頻度は週一回以下
5:トマトの与え方は、熟したトマトを用意し、水洗い後水気を切り適量にカット、種を取り除き生のまま与える
6:調味料は使用しない。トマトジュースもNG。葉・茎・未成熟な実は与えない
7:ミニトマトの方が水分量が低く栄養が豊富。
8:小動物用のフリーズドライミニトマトが販売されている
以上です!!
また次回の更新でお会いしましょう!!