果物の中でも人気のあるりんご。
品種によっては夏ごろから出荷されますが、主に秋から冬にかけて旬を迎えます。
「1日1個のりんごは医者いらず」といわれ、お見舞いにも利用されている健康食のりんごですが、ハムスターが食べれるかどうか疑問に思っている方も多いようです。
りんごは、ハムスターも食べることができます。ただし、皮や種、へたや量などいくつか注意すべき点があります。
今回は、ハムスターのりんごの与え方についてみていきましょう。
この記事を読み終えると、ハムスターにりんごを与える方法についてマスターすることができます!!
ハムスターのりんごの与え方:皮・種・実の注意点
りんごはハムスターも食べることができますが、どの部位をどのくらい与えて良いのでしょうか?
まずは安全に食べられる箇所を確認しましょう。
ハムスターはりんごの皮を食べれる?
りんごを食べようと思った際、私たち人間であれば皮ごと食べることができます。
ただし、ハムスターに与える際は皮は与えないようにしましょう。
ワックスに注意
海外産のりんごは、艶を出すためにワックスが塗布されている場合があります。
塗布される人工ワックスは、天然多糖類、タンパク質、動植物性油脂などでできており、人間であれば問題はありません。
ただし、ハムスターには害となる場合があります。
国内産のりんごでは人工ワックスは塗布されてはおりませんが、安売りされている海外産のりんごには注意しましょう。
農薬に注意
国内産のりんごの場合も、りんごの表面には農薬が付着している場合があります。
また、家に到着するまで複数人が触れている場合もあるため、国内産りんごでも、皮は剥いたほうが安全です。
厳密に言えば、ハムスターはりんごの皮を絶対に食べれないということはありませんが、上記の理由から、皮は与えないほうが安全であると言えます。
へたも取る
りんごにはへたがあります。頭頂部からぴょこっと飛び出た枝の部分です。
ハムスターに与える場合は、へたも取り除きましょう。食べる部分ではありませんので、皮と一緒に除去してください。
ハムスターはりんごの種を食べれる?
ひまわりの種はハムスターの好物として有名です。また、かぼちゃの種なども食べることができます。
ただし、りんごの種は食べることができません。
青酸配糖体:有毒な成分アミグダリン
りんごの種には、ごく少量のアミグダリンが含まれています。
青酸配糖体の一種であるアミグダリンは、腸内細菌によってシアン化物に変わり、人間だとしても最悪の場合死に至るほどの毒素です。
とはいえ含有率がごく少量であるため、人間の場合であれば種を食べても即影響が出ることはなく、ほとんどの場合で気にする必要はありません。(1トン単位で食べると人体に影響があるそうです。)
ただし、ハムスターにとっては有毒です。ハムスターは体が小さく、ごく少量のアミグダリンでも中毒に陥る可能性があります。
りんごの種は、絶対に与えないようにしましょう。
りんごの実は食べれる?
へたを取り、皮をむいて、種を取り除いた後のりんごの実は、ハムスターも安全に食べることができます。
ただし、実にも注意点があります。
未熟のりんごは与えない
りんごは赤々としていますが、未熟のりんごは緑色や青色をしています。
あまり知られていませんが、未熟のりんごは実に毒素を含んでおり、外敵から食べられないように自己防衛をしています。
実が熟すにつれて、この毒素を種に移しています。実が熟していないりんごは与えないようにしましょう。
芯は与えても良いの?
私たちがりんごを食べる時、りんごの芯を食べてもあまり美味しくないため、芯を取り除く方が大半です。
ハムスターに芯を与えても問題はありませんが、種やへたと繋がっている場合が多く、安全をかんがみると取り除いたほうが良いでしょう。
りんごの木と枝の使い道は?
りんごがなる木の枝は、かじり木として販売されています。
詳細はかじり木の記事で書きたいと思いますが、「ハムスター りんごの木」で検索するとかじり木がヒットします。
値段は200円~300円ほどですので、かじり木を探している人は試してみるのも良いでしょう。
ハムスターにりんごを与える際の適量と頻度
次に、りんごを与える際に重要な適量と頻度についてみていきましょう。
りんごの適量
りんごを与える際は、5mm角~1cm角に小さくカットして与えてください。
肥満に注意
りんごは水分量と糖質が高く、大量に与えると肥満につながります。
そのため、与える量には十分注意が必要です。
食べ残しは取り除く
りんごに限らず、果物は水分量が多く腐敗しやすいため、一度に食べきれる少量を与えましょう。
食べ残しはすぐに取り除き、小屋などに持って帰られないようにしてください。
りんごの頻度
りんごはあくまでおやつです。主食ではありません。週に1度程度にしましょう。
りんごの甘さがくせになる?
りんごは甘く美味しいため、与えすぎると他のエサを選り好みして食べなくなる場合があります。
ペレットを食べてくれなくなると、今後の育成に重大な支障が発生します。
与える頻度は抑え目に、時折与えるように心がけてください。
りんごの栄養価と水分量
りんごを与えると、ペレットでは与えられない栄養をハムスターに与えることができます。
これまで注意点を列挙してきましたが、りんごは元々健康に良い食品であり、注意は必要なもののハムスターに与えたい果物の一つです。
りんごには、下記のような栄養素が含まれています。
りんごの栄養価
・カリウム
高血圧対策に役立つカリウム。塩分を対外に排出してくれます。
・ビタミンC
コラーゲンを生成し、美容に役立ちます。
・有機酸:クエン酸、りんご酸
殺菌作用があり、胃腸の動きを良くしてくれる栄養素です。疲れも取ってくれる優れもの!
・ペクチン
コレステロールを排出し、腸の調子を整えてくれます。
・りんごポリフェノール
がん予防や老化防止に有効なポリフェノール。なんと100種類ほどのポリフェノールが含まれています!!
りんごの場合は皮の方がポリフェノール含有率が高く、ハムスターにとっては少し残念です。
りんごの水分量・糖質・カロリー
果物は水分量、糖質が多く含まれており、注意が必要です。
また、カロリーを過剰に取ると肥満になる場合もあります。
りんごの水分量
りんごの水分量は、84.1%です。他の果物と比べるとやや低めですが、他の食品と比べると十分高い水分量です。
下痢にならないよう、与える量には注意してください。
りんごの糖質
りんごの糖質は、100gで15.5gです。
りんごのカロリー
100gで57kcalです。
ハムスターの1日の摂取カロリーは、20kcal~50kcalです。
りんごのカロリーは他の果物に比べると低いですが、与えすぎには注意してください。
りんごジュースは与えて良いの?
ここまでりんごの与え方と栄養についてみてきました。
では、りんごジュースは与えて良いのでしょうか?
結論から言うと、りんごジュースはハムスターには与えないようにしましょう。
人間用の飲み物・食べ物は基本NG
砂糖などの調味料や食品添加物が含まれている飲食物は、基本的にハムスターに与えてはいけません。
市販されているりんごジュースの場合、人間向けに加工されたものがほとんどのため、与えないようにしてください。
果汁100%のりんごジュースも与えないほうが良い
では果汁100%のりんごジュースではどうかというと、こちらもハムスターに与えないほうが望ましいです。
厳密に言えば、果汁100%のりんごジュースについては飲めないことはありません。
ただし、これまで見てきたように、水分量・糖質・カロリーなどが高いため、通常のエサ以外でこれらの栄養を与えると過剰摂取となります。
安全面・健康面を考えて、与えないほうが良いでしょう。
ハムスターのりんごの与え方のまとめ
今回はハムスターのりんごの与え方をまとめました!!
今回のまとめです!!
1:りんごの皮はむく。
2:種は取り除く。
3:へたも取り除く。
4:芯も取り除き、実を5mm角~1cm角にカットして週1以下のペースで与える。
5:りんごの栄養価は豊富。カリウム、ビタミンC、ポリフェノール等。
6:水分量は84.1%、カロリーは57kcal、糖質15.5g。
7:りんごジュースは与えない。
ここまでご覧いただきありがとうございました!!
次回はハムスターへのいちごの与え方です!!あわせてご覧下さい!!