ハムスターにとって冬の寒さは大敵です。年間を通して、特に注意が必要な季節が冬となります。
寒さ対策を間違えると、健康に支障が出るだけではなく、擬似冬眠を経て最悪死に至ります。
そこで今回は、冬の寒さ対策について詳しく見ていきたいと思います。
13種類の防寒グッズについてまとめたので参考にしてください。
ハムスターの適温と湿度について
ハムスターの適温は20~26度、湿度は40~60%が最適です。
人間が快適に感じる環境が、ハムスターにとっても最適な環境になります。
室温を20~26度にする
夏は熱中症対策としていかにケージ内の温度を下げるかがポイントでしたが、冬の寒さ対策ではケージ内の温度を上げる必要があります。
適温よりも温度が下がってしまった場合、ハムスターは疑似冬眠に入ってしまい、最悪死に至ります。
危機的状況にならないために、まずは温度計を購入して、適温範囲になるように準備を始めましょう。
湿度を40~60%にする
湿度が40%を下回ると、インフルエンザなどのウイルスが繁殖しやすくなります。また、のどや鼻などが乾燥し、イガイガし始めます。
また、湿度が60%を超えると、カビやダニが発生しやすくなり、ケージ内の環境が悪化します。
ハムスターは繊細な生き物なので、湿度にも気を付けるようにしてください。
10度以下は危険
10度を下回ると非常に危険な温度です。
ハムスターが疑似冬眠を起こし、そのまま死ぬ可能性があります。
疑似冬眠の疑いがもしあれば、疑似冬眠の起こし方の記事を確認して、一刻も早く対処してください。
地域ごとの対策
次に、お住いの地域について考えます。お住いの地域によって気温が大きく異なるため、対策の度合いが変わります。
沖縄の場合
沖縄の場合気温が高いため、夏対策が最も難しい代わりに、冬対策は比較的楽です。
室温が20度を下回る場合は注意が必要ですが、それ以外は重点的な対策は不要です。
夜間に15度を下回る場合は、防寒グッズを準備するようにしましょう。
北海道の場合
意外と思われる方も多いですが、北海道も冬対策が比較的楽です。
北海道は家の構造が根本的に他の地域とは異なり冬に特化しているため、冬の家の中は基本的に暖かいです。
こういった地域の場合、家の中での暖かい場所に置き、温度計を設置して、必要に応じてグッズを購入するようにしてください。ガチガチに防寒グッズで固める必要はない場合があります。
東北・北陸の場合
逆に注意が必要なのは、東北・北陸などの冷え込みが厳しい地域です。
朝方部屋の中で息が白くなる地域は、寒さ対策を行わないと擬似冬眠まっしぐらなので注意してください。
もちろん他の地域でも、真冬になると室温が10度を下回ることがザラなので、室温には十分気をつけましょう。
エアコンを活用する
温度管理の王様!説明不要のエアコンです。これを使えば温度管理もすぐに解決です!!
エアコンの温度設定
エアコンの温度設定は20度~26度にしましょう。暖かい地域の場合は、日中はタイマーでOFFにしても問題ありません。
エアコンなしの対策は?
エアコンを使えば冬の寒さ対策は完璧です。これで冬も安心ですね!!
・・・というように書くのは簡単ですが、おそらくこの記事を読んでいる方の大半は、エアコンを使った温度管理にはあまり興味がないのではないでしょうか?
なぜならば、エアコンをすでに使用している人は、おそらく検索で「ハムスター 冬」とか「ハムスター 寒さ対策」で検索をしないと思います。
エアコンはお金がかかります。お金と命を天秤にかけるのはおかしいという意見もありますが、それでもやはりお金を節約したいという気持ちは誰しも思うところでしょう。私もそう思います。
そんな方のために、以下はエアコンなしの寒さ対策になります。
ヒーターや100均グッズについて詳しく見ていきましょう。
床材を活用する
まずは床材について見ていきましょう。
冬は床材を厚く敷く
冬は温度を高く保つため、床材を厚めに敷くようにしましょう。床材を使用していない方は、これを機に使用するようにしてください。
私たち人間も、冬になると厚めの掛け布団を出したりしますね。それと一緒です。グッズを買い足す前の基本的な寒さ対策なので、忘れずに行いましょう。
床材の高さはハムスターが潜れるくらいにする
床材の厚さは、ハムスターが潜ってすっぽり隠れられるくらいにしてください。
夏の時期の倍くらい床材を敷くようにしましょう。
ヒーターを活用する
一ヶ月つけっぱなしにしても電気代はジュース1本以下!!驚異的なコスパの小動物用ヒーターを個人的に強くおすすめします。
後述しますが、ヒーター以外の防寒グッズは、総じて手間がかかる割に、効果が微妙なものが多いです。手間暇かけてやっぱり駄目だった・・・となる前に、ヒーターの購入を検討してはいかがでしょうか?
とはいえヒーターの種類はかなりあるので、私がこれまで使用したヒーターを載せておきます。
ドームタイプのヒーター
ケージ内に直接入れるドーム型のヒーターです。コスパもよく、商品単体の値段も安いため、以前使用していました。設置は楽なのですが、電源をとるケーブルが難点で、ケージの種類によってはコードをどうやってケージ内に通すかが問題になります。
金網ケージであれば問題ないと思いますが、それ以外のケージの場合、コードの処理に手こずるかもしれません。
また、温まるのはドーム内だけなので、外で動き回ることが難しいというところもネックです。
床置きタイプのヒーター
こちらはケージの内部に置くタイプのヒーターです。これもドームタイプと同様で、コードが邪魔なのと、面積が狭いことが難点です。
お値段は安いので、何も暖房がない場合は購入しても良いでしょう。
パネルタイプヒーター
現役バリバリで今も私が使用しているヒーターです。ピタリ適温プラス2号を使用しています。
数ある床タイプのヒーターの中でも広範囲を温めることができ、維持コストも安く、個人的にはかなりおすすめです。
号数によってサイズが異なります。自動温度制御、自己消火性機能付きで安心です。
補足すると、このヒーターには注意点があります。まず、このヒーターに直接ケージを載せると、床が温まりすぎる場合があります。これは販売サイトにも記載されている内容です。
え?じゃあどうやって使うの?という方、私の場合、ここで登場するのが100均一で大人気のすのこです。
100均グッズを活用する
100均グッズは様々な物がありますが、冬の寒さ対策にも使えます。
すのこ
100均で売っているすのこ。私はケージをすのこの上にいつも乗せています。足音の緩和、夏の暑さ対策、そして冬の寒さ対策に共通して使える100均のすのこ。かなり使えます!
すのこの下にヒーターを入れ、空間を開けてケージを温めます。この時、すのこの足がヒーターの保温部分に重ならないようにしています。ヒーターとケージに空間が開きますが、ケージ内は問題なく温まります。
ヒーターは、ケージ全体を暖めるのではなく、床の半分ほどを暖めるようにしてください。万が一床が温まり過ぎた時、ハムスターが自分で温度調整ができるよう、あえて冷たい床を残しておくことが大切です。
発泡スチロール
ケージ周りを発泡スチロールで囲うことで、断熱効果を得られます。
ヒーターと併用すると効果アップ!!密閉すると窒息するので、必ず空気が通るようにしましょう。
段ボール
暖かい空気は上に登っていきます。ダンボールを使ってケージを囲むことで、防寒グッズの効果を高め・維持することができるのです。発泡スチロールと段ボールだけでもかなり変わります!
ビジュアル的にあまり可愛くないのが難点ですが、他のグッズとの併用すると効果的で、なんといってもコストがかからないので、是非試してみてください。
なお使用する際は、ダンボールで密閉しすぎないように注意しましょう。
カイロ(ホッカイロ)
100均でもお馴染みのカイロをしようして寒さ対策をすることもできます。
ただし、カイロを直接ケージに入れると危険です。カイロをハムスターが破り、火傷や誤飲をする可能性があります。
カイロを利用する場合は、必ずケースに入れるようにしてください。
また、カイロは半日程度しか持たず、寒さ対策としては熱量が足りないため、他の手段と併用することをおすすめします。
タオル
電気毛布の方が効果的ですが、厚手のタオルでケージを覆うことでも寒さ対策ができます。
ぐるぐる巻きにすると窒息するおそれがあるので、緩めに覆うようにしてください。
ヒーターがない場合、下にタオルを敷いて上からタオルをかけるだけでも大分ケージ内の温度が変わります。
靴下はNG
なお、靴下を防寒対策としてケージに入れる方も居ますが、おすすめしません。
爪や歯が引っかかることがあり、それが原因で最悪怪我をしてしまいます。
綿はNG
これも防寒として使用する方がいますが、誤飲をすると腸閉塞になるためおすすめできません。
ペットボトルの湯たんぽはNG
ペットボトルにお湯を入れて暖をとる方法です。
お金はかかりませんが、長持ちしませんし、水漏れすると大変なので個人的にはあまりオススメしません。
他の寒さ対策グッズを活用する
電気毛布
電気毛布をケージにかぶせる方がいらっしゃいます。
寒さ対策として温度は問題ありませんが、窒息しないよう電気毛布で密閉しないように注意してください。必ず空気が通るようにしておきましょう。
また、ハムスターの臭いが電気毛布につきますので、自分用ではなくハムスター用の電気毛布を準備した方が良いでしょう。
電気アンカー
足を乗っける電気アンカーを、防寒グッズとして利用する人がいます。
単純にケージを乗せると水平が保てないので、段差をうまく作ってから乗せましょう。
ただし、ケージが不安定になるので、これも個人的にはあまりオススメしません。
暖突
天井につける形のヒーターです。ケージ内に設置するのが難しいですが、うまく設置できる場合はこちらを利用しても良いでしょう。
サーモスタット
天井に設置するタイプのヒーターです。非常に効果はありますが、単価が高いのがネック。しっかりとした防寒をしたい方は試してみても良いでしょう。
電球型ヒーター
目に見えない赤外線でハムちゃんをあっためる優れもの。効果はありますが、単価がやや高いのと場所を取るがネック。ちょっと変わった暖房を試して見たい人はいかがでしょうか?まとめ
いかがでしたか?それでは今回のまとめです!!
1:ハムスターの適温は20~26度、湿度は40~60%
2:エアコンが温度管理に最適だがお金がかかる
3:床材を厚く敷く
4:パネルヒーターがおすすめ
5:100均グッズで効果アップ!!
6:その他の暖房は価格が高め
冬を乗り切ると、ハムスターを飼いやすい春がやってきます! しっかり寒さ対策を行いましょう!!
今回はここまで。次回はハムスターにお風呂・入浴は必要?水・お湯・砂浴びどれが良い?です!どうぞご覧ください!