夜中に突然始まる猫の運動会。
ドタバタ、ガリガリ、ドンドンといった音に悩まされている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
特にマンションやアパートに住んでいる方の場合、周りから苦情が来ないかどうかも心配になると思います。
寝不足に陥る前に、適切な方法で運動会をやめてもらいましょう。
今回は、猫の運動会の原因と対策について詳しく見ていきたいと思います。
猫の運動会の原因
まずは猫が運動会を始める原因について詳しく見ていきましょう。
原因は主に4つあり、薄明薄暮性、狩猟本能、運動不足、ストレスです。
薄明薄暮性動物
薄明薄暮性動物という言葉をご存じでしょうか?
漢字の通り、薄明り・薄暗がりの時間帯で活発に動き始める動物のことを言います。
具体的な時間帯で言うと、明け方と夕方に活発になります。
猫は夜行性だと勘違いしている方が多いですが、実際には夜行性ではなく薄明薄暮性動物です。
夕方ごろから活発に動き始め、そのまま明け方まで動き続ける場合に運動会が始まることになります。
狩猟本能
猫は野性の頃狩猟を行っていました。
狩猟動物とはいえ、猫は体が大きな動物ではないため、ねずみなどの小動物が主なターゲットになります。
獲物であるねずみなどは夜行性のため、夜になると狩猟本能が働き、素早く動くものなどに反応しやすくなります。
夜中にボールなどを追いかけてドタバタ走っている場合、狩猟本能が働いているかもしれません。
運動不足
運動会が始まる主な原因の一つに、運動不足があげられます。
夕方に活発に動き始め、体力を十分使い疲れると、明け方まではきちんと休んでくれます。
ところが運動量が十分でない場合、夜中に獲物を探し始めたり、退屈なので走り始めたりします。
夜に運動会が始まる場合、体力が有り余っている可能性を考えましょう。
ストレス
ストレスが溜まっている場合も夜中に運動会が始まる場合があります。
ストレスがたまると猫は葛藤行動というものを行います。
葛藤行動とは、困った状態(葛藤状態)を脱するために行う行動のことで、転移行動、転嫁行動、真空行動の3つがあります。
この内、猫の運動会は真空行動にあたります。
真空行動とは、きっかけのない葛藤行動のことで、何の前触れもなく突然始まるのが特徴です。
夜中の運動会は、「運動不足だから発散したい!!」「何となくモヤモヤする!」というストレス発散のための葛藤行動です。
日頃溜まったストレスを解消しているという事が分かります。
以上が猫の運動会の主な原因となります。次に、猫の運動会の特徴を見ていきましょう。
猫の運動会の特徴
猫の運動会には3つ特徴があります。
子猫が運動会をしやすく、時間は15分~30分で、多頭飼いの方が激しくなる傾向があります。
子猫が運動会をしやすい理由
猫の年齢によって運動会の起きやすさが変わります。
子猫の方が運動会をしやすく、老猫の方が運動会をしません。
加齢に伴い運動量が減る他、子猫の方が周りへの興味関心が強いためです。
運動会の時間
運動会の時間はある程度決まっています。
猫の体力は有限ですので、いつまでも続くということはありません。
猫の運動会は15分~30分ほどが一般的です。長くても30分ほどで疲れて休み始めます。
多頭飼いの方が激しくなる
猫を多頭飼いしていると、夜の運動会が激しくなりやすい傾向があります。
これは、片方の猫が休んでいたとしても、もう片方の猫が遊び始めてしまい、最終的に一緒に騒ぎ始めてしまうためです。
猫を多頭飼いしている方は、次の運動会対策を十分に行うようにしましょう。
猫の運動会の対策
運動会の対策法は主に5つあります。
日中に運動させる、高低差を活かす、ストレスをためない、夜中に相手をしない、部屋を片付けるの5つです。
日中に運動させる
運動会を止める一番の方法が、猫に日中運動をさせることです。
十分に運動をさせることで、夜にゆっくり休んでもらうことができます。
猫と一緒に遊ぶ
日中時間がある方は、猫じゃらしやボールなどを使って一緒に遊ぶのが一番です。
猫に一人で遊んでもらう
日中に時間がない方は、猫が一人で遊べるようにしておくと良いでしょう。
例えば転がると餌が出るフードボールを部屋に設置しておけば、運動しつつおやつを与えることもできます。
このおもちゃは自動で猫じゃらしが回転し、猫がそれを捕まえるためグルグル動きます。
弱中強と動きの速さも変えられるので、猫の俊敏さに合わせて変えてください。猫がかなり体力を使ってくれるのでおすすめです。
高低差を活かす
私たちが階段を使うと疲れるように、段差を昇り降りすると疲れるのは猫も同様です。
そのため、部屋の中に高低差を作っておくと、それだけで猫の運動量を増やすことができます。
キャットタワーやキャットウォークを設置し、自由に昇り降りできるようにしましょう。
一軒家の場合、階段を開放しておくのも良いでしょう。ただし階段が急すぎると落下する危険もあるので注意してください。
ストレスをためさせない
猫にストレスをためさせないのも重要です。
適度な運動、適度な餌、適切な温度、適切な光量、適切な清音、清潔さを心がけて、猫に負担を与えないようにしてください。
ストレスが減れば葛藤行動、真空行動が減り、夜中の運動会も減るでしょう。
夜中に相手しない
猫は飼い主がどうすれば遊び相手をしてくれるかを学習します。
可愛さのあまりついつい甘やかしてしまいがちですが、夜中に猫の相手をしすぎると、夜中に騒げば一緒に遊んでくれると勘違いしてしまいます。
日中や夕方に一緒に遊ぶようにして、夜中には猫の相手は控えるようにしましょう。
部屋を片付ける
猫が夜中に遊び始めないように、部屋は片付けましょう。
特に片付けるべきはおもちゃと餌です。おもちゃや餌があると夜中に遊び始めてしまいます。
早く運動会を止めさせたくて夜中におもちゃを置く方が居ますが、それはその日の一時しのぎにしかなりません。
日中から夕方にかけておもちゃで刺激して、夜中は刺激しない環境を作りましょう。
誤った運動会の対応
誤った運動会の対応は2つあります。
1つ目はケージに閉じ込めること、2つ目は叱ることです。
ケージに閉じ込める
ケージに閉じ込めることで運動会を物理的に止めるこの方法ですが、これは誤りです。
運動することができずストレスが解消されないため、いつまでたってもケージの中で騒ぎ続けることになります。悪化するのでやめましょう。
猫を叱る
夜中に運動会をされるとイライラするのは分かりますが、猫に当たるのはやめましょう。
なぜ怒られているのか理解できず、ストレスを与えだけになります。
マンション・アパートでの運動会対策
最後に、マンション・アパートの場合の運動会対策についてです。
マンションやアパートに住んでいる場合、床と壁の対策を行っていないと音や振動が近隣住民に伝わってしまいます。
マットや保護シートを設置し、防音対策をしましょう。
ジョイントマット
防音性の高いジョイントマットを敷くことで、猫がジャンプした時の騒音を軽減できます。
フローリングの場合猫が滑りやすいので、滑り止めがあるペット用のマットがより良いでしょう。
壁保護シート
特定の壁をガリガリと掻いて困っている方は、壁保護シートがおすすめです。
同じ壁をよく引っ掻く猫におすすめです。
猫の運動会のまとめ
いかがでしたか?今回は猫の運動会について詳しく見てきました!
今回のまとめです!!
1:猫の運動会の原因は4つあり、薄明薄暮性、狩猟本能、運動不足、ストレス
2:猫の運動会の特徴は3つあり、子猫が運動会をしやすく、時間は15分~30分で、多頭飼いの方が激しくなる
3:猫の運動会の対策は5つあり、日中に運動させる、高低差を活かす、ストレスをためない、夜中に相手をしない、部屋を片付ける
4:マンション・アパートの場合、マットや壁保護シートで騒音対策をする
以上です!!
この記事を読んだ貴方が夜静かに眠れますように!!
また次回の更新でお会いしましょう!!